大会におけるプロ同士のマナー見解の差のお話}

さて前回ちょっとオープン大会のマナー指摘について触れたが、
別に競技選手だってマナーについて完全に共通の見解を持っているわけではない、という事実がある。

代表的な物を言えば、
局が終わった後に行われる牌を混ぜる行為(洗牌)、
協会は洗牌を基本しない。
僕が入った当時から既にこの慣習の廃止をするというのが団体方針であり、古株・若手ふくめてほぼ全員がしない。
一方で最高位戦等の他団体は作法としてこれをやる慣習がある。
よってオープン大会だと各団体の作法がいり交る状況が出たりするのだ。

さてこういった「団体の考えの違い」に加えて「個人の考え方の違い」というのが如実にでる点もある。
その代表は「時間打ち切りありの対局でどの程度マナーを省略するか」という点である。

正式な競技作法というのはとにかく手順を重んじる。
① 局の終了時、次局の牌をあげるボタンは次局の親が押す
② すべての牌山が卓にあがりきり、全員が山を前にだしたらボタンを押す
③ 副露時は発声・副露公開・打牌・取牌とする
まあその他もあるが、リーグ戦等であればこれは全員がきっちり守る点である。

ところが僕なんかはこの手順について時間打ち切りがあると結構省略をする。
特に②なんかは一切守らない。



理由は単純で
「時間打ち切りがある対局では時間内に南4局までの終了を目指す事こそが最優先」
と考えており、それに影響が少ない点は最初から省略したいからだ。

「あくまで全て守るべき」と考える人もいて、意見のギャップに戸惑う時もある。
ただ個人的に一番見苦しいと思ってるのは、
東場あたりでは徹底してマナーを完全順守してた人が、南場になって残り時間わずかになるといきなり省略しだす姿、
「だったら最初から省略すりゃいいだろ・・・」と思うわけで。

一方で逆の例を見た経験もある。
10年以上の前の王座戦にて同卓した故・伊藤英一郎さん(元最高位戦Aリーガー)、
氏はとにかく同卓者が卓上で眠りそうになるほどの緩慢な動作で有名な方だった。

一回つもる度に、
空中で盲牌
→ 手元で盲牌 
→ 牌を置いて考える 
→ 切る時だけ超高速。だったら最初からそのスピードでやれと(ry

過去に最高位戦の対局見学でその緩慢さを見た事もあったが、
時間打ち切りありの対局でもほとんどぶれずにそれを繰り替えす姿は印象的だった。

そして全3半荘トーナメント戦の2回戦が終わるあたり、
氏の緩慢さもあり残りは30分弱、どう考えても打ち切れそうにない状況、
ちなみにその時点での最下位はその伊藤さん、そして3位は僕。

「ここでいきなり超高速での摸打とかし出したら笑うわ・・・(ーー;)」
とか思っていたのだが、
たとえ負ける可能性高めることになろうとも彼は一切ペースを変える事なく一連の動作を繰り返し、
結果僕を道連れに綺麗に負けたわけである。

個人的には結構文句言いたかった点もあったが、ある意味立派な(?)姿だった。



だたねー、
これがもし伊藤さんリードの局面だったら、
僕結構頭にきてたと思うんですよ。正直に。
あっちも負けてたからもうある意味諦めてたけど。

この経験にプラスして
昔協会のAリーグにいた麻雀バカ一代こと斎藤勝久さんが、
「競技選手は自分がリードしてる時こそ、時間内打ち切りを目指してできる限り早い打牌を試みなきゃダメ」という言って、トーナメントで尋常じゃない位の早打ちしてる姿を見た経験から、
僕は「時間打ち切りある対局では東1局から全力での時間短縮を考える」ってのがモットーです。



ちなみにまさに最近、
2年前にとあるタイトル戦に出た時にそんな見解の相違がぶつかる出来事もあった。

時間打ち切りありのトーナメント戦、
僕はいつもの通り牌山あがるのを待たずに開局ボタン押していた。
すると全3回戦の2回戦目にて同卓していた主催団体の選手がふいに
「開局ボタンは牌山があがるまで押さないでください」と一言。

既述の通り僕はその意見に反論したい点がある派なので逆に質問
『それは団体として時間打ち切りありでも順守するのが規定されてるって事ですかね?』
「そうです。ちゃんとお願いします。」
まあそういわれちゃ仕方ないなあ、と思ってその後は順守。

ところがトーナメント終了後に運営スタッフから私に一言、
「あの、別に牌山あがるの待つ必要ないですよ。時間打ち切りありますしその省略はご自由に。」



とりあえず
「団体の決まり”ってのはやっぱウソか(ーー;)こういう人ってどこにでもいるよなあ・・・」
と思いつつ、この手の細かいマナー見識の面倒さを改めて認識したのでありました。

それに他にも問題があって、
俺が牌山とかあがるの待たずにどんどん開局ボタン押すのを、一般の参加常連者とかが凄い目で見てた経験も過去にあったり、
協会に入ってきた後輩が俺のこれら省略手順を見て「なんだ。先輩なのに全然守って無いじゃん。守る必要なくね?」とか思われたらどうしよう、という懸念も実はあったり、

毎回の対局で俺の意図をいちいち説明するのもちょっと難しいし、規定に明記されてるわけでもないし、どうすりゃいいんだ、
ここらへんは本当に難しさがある、と常々思うのでした。
サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ

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