ブラフ仕掛けの是非 その1}

「武中さん」
『ああ、キバヤシさん。お疲れさまです。』
「ちょっと聞いてもらえます?」
『はい、なんでしょう?』

「この間、こんな手牌があったんですよ
東1局南家
三四①⑧⑨99東南西西發中 ドラ 4

それでここから⑦チーして南切ったんです。
三四①99東西西發中 ⑦⑧⑨(チー) ドラ 4
『ほう』
相手をおろすのを第一に考えて仕掛けたんですけど、こういうのってどう思います?」
『死んだ方がいいですね。』
「・・・・」
『・・・・』



「いや、僕としてはどうせ真っすぐメンゼンで行っても高打点であがれる可能性低いし、だったら相手をけん制するための仕掛けを入れよう、って思ったんですが。」
『無意味です。そもそも麻雀で相手の動きをけん制する為だけの仕掛け=100%ブラフはしない方がいいです。

「でも相手に素直な手作りさせないのだって大事じゃないんですか?
ポーカーとかでもブラフって大事って聞くし。麻雀漫画でもそういうのよく見るじゃないですか。」
『あれは漫画の世界です。現実と別です。そしてポーカーでは手の入ってない時のブラフが必要かもしれませんが麻雀ではほぼ不要です。』
「だって、、、例えば鈴木たろうさんとかよく凄い仕掛けしてるじゃないですか!」
『(たろうさんが聞いたら多分怒るだろうな・・・)
まあせっかくなので順を追って説明しましょう。
まず麻雀で100%ブラフは”やっちゃいけない”に等しいくらいの損な最大の理由、
それはシンプルに成功したところで期待できる収入が少なすぎるからです。』
「・・・期待できる収入?」



『例えば、自分のブラフが上手くはまって相手が3人とも降りたりします。
それであなたに入る点数は何点でしょうか?』
「自分がうまくテンパイなら最大で3000点です。平均は1500点でしょうか。」
『はい。つまりブラフってやつは失点を防ぐ事はできても加点はほぼ出来ません。
それなら手牌をどっしり構えて上手くツモが効けばリーチ、ダメならベタオリ、というシンプルな進行した方が100倍マシです。
なんせ上手くテンパイして裏とか乗ったら8000点とかの加点が出来るケースがあるわけですから。』

「でも相手を妨害できれば失点の確率は減らせないですか?」
『減らせるとしてそれは何パーセントでしょう?
そもそも麻雀は3人の相手がいる性質上、生半端な状況じゃその全員がオリる事もまずありえません。誰かしらは前に出てきます。
そして自分がブラフをしている以上はある程度つっぱる姿勢を中盤・後半に見せる必要もあり、それが返り討ちにされるケースもあります。
改めて、一体ブラフって失点回避の手段としてどれくらい得なんでしょうか?』

「じゃ、じゃあポーカーとかでブラフの話題がでるのは?」
『僕はポーカーをそこまで詳しくは知りませんので解る範囲の想像ですが、
ポーカーはそもそもブラフで相手を下した時の収入も毎回変わります。その額が凄い大きくなるケースもある。
加えて相手がオリてるか否かも明示されているし、
相手に与える印象って奴の重要度も麻雀より圧倒的に大きい、
ここまでそろってればそりゃブラフは大事になると思います。
でも麻雀では不要です。
さっき言った通り期待できる収支が低すぎる割にはリスクが高い、
しかも相手に与える印象もポーカー程大事なゲーム性ではない。』
「、、、、」
『つまり冒頭の貴方の仕掛けおよび南切りは極めて損なクソ手順です。』



「それって鈴木たろうさんとかの打ち方も否定するって事ですか?」
『はい?』
「あの人だってよく凄いブラフしてるじゃないですか!2,3副露して手牌残りバラバラとか!」
『僕だって2,3副露してのバラバラなんて普通にありますよ。』
「、、え?」
『僕がダメだと言ってるのは、完全な100%ブラフ、もしくはそれに近い行為です。
ちなみにですね、冒頭の形からチーとかポンするのも全然なくは無い手、と思ってますよ。
「、、、、ちょっと待ってください。”死んだ方がいい”とかさっき言ってましたよね?」
『それは鳴いた行為その物ではなく手順に問題があるからですよ。』

続く

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